今回はオフロード界隈でも愛用者が多い「thor(ソアー)」の話。
顔が半分だけのロゴが特徴的な米国のメーカーだが、創設者はスウェーデンの方、もちろんあのメーカーとも関わりが強いのでそんな話も交えて紹介します。
ちなみに雷を纏いながらハンマーを振りまわしてるヒーローは「thor(ソー)」なのでごっちゃにならないように。
【 目次:Contents 】
thor(ソアー)について
ソアーを語るにはまずTorsten Hallman(トルステン・ホールマン)というスウェーデンの元プロモトクロスレーサーの歴史を説明しなければならない。
4度の「250ccモトクロス世界チャンピオン」に輝いた彼のマシンはもちろんスウェーデンのメーカー Husqvarna(ハスクバーナ)。
1966年にトルステンはハスクバーナの要請を受けて渡米、ハスクバーナのバイクのプロモーションとアメリカ市場への導入を手伝った。またトルステンは、数々のレースで優勝。特に「23ものレースに参加し、一度も負けたことがなかった」という逸話まで。
「若くて速いスウェーデン人が山羊革のパンツをはいて、発音しにくい名前のバイクに乗っている」アメリカのライダー達の間で話題となった。
そして1968年にパンツやグローブ、ジャージなどの販売を開始。最初は「Hallman Racing(ホールマンレーシング)」として。その後「THOR(ソアー)」というブランド名で展開。これがTHORの始まりとなる。
その後1971年にヤマハに雇われ、シングルショックサスペンションであるモノショックサスペンションの開発・特許取得に一役買っている。
この関係からか1971年の250ccモトクロス世界選手権では今までずっと乗ってきたハスクバーナからヤマハのマシンを使用している。
アメリカにおいてモトクロスの発展と開発に大いに貢献したホールマンは2012年、
FIM Legend(国際モーターサイクル連盟による名誉ある人物)に選ばれた。
ちなみに「THOR」は(Torsten Hallman Off Road)から付けられたという情報もあるがおそらく(Torsten Hallman Original Racewear)が正しいと思う。
モトクロスのメーカーとだけあってオフロード関係の装備はほぼソアーで揃えることができる。
ヘルメット紹介
Sector
デザイン豊富かつコストパフォーマンスに優れたモデルが「Sector(セクター)」
ソアーのチームライダーと協力して、すべての項目をチェックしたヘルメットであり、カバー力、快適性、通気性などの面で一流のパフォーマンスを発揮するように慎重に設計されているとか。
調整可能なバイザーやよく効くベンチレーション、ゴーグルがしっかり止まる帽体のデザインなどライダーへの配慮がよくなされている。そして安価なのが嬉しい。
重量は1350gとオフロードヘルメットの中では普通かな。
Reflex
ソアーのラインナップの中でもハイエンドなモデルが「Reflex(リフレックス)」
- ガラス繊維強化複合材シェル
- 着脱可能で洗濯もできるコンフォートライナー
- 吸湿性、抗菌性に優れた 「Dry Form 」コンフォートライナー
- 調整可能なバイザー
- 1450g(バイザー装着時)
- ECE 22.05およびDOT/ECEに適合
かなりの豪華装備で本格的なライディングにも対応してくれる。
その代わりかなりいいお値段。
MIPSシステム(特定の衝撃に対して脳に伝わる有害な力を軽減する仕組み)搭載のモデルも
カーボンファイバーで作られたモデルは100g軽い1350g
終わりに
今回は伝説のチャンピオンが作ったMXメーカー「Thor(ソアー)」の話でした。
子供用も豊富なのでお子さんの英才教育にも向いている。
アメリカのオフ乗りたちを虜にしたメーカー、貴方も試してみてはどうだろうか。
顔が半分のロゴが印象的だが、顔が全部描かれたメーカーロゴはこんな感じ。
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それではまた別の話で。
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